むし歯が進行して神経の治療を行った後は、被せ物をして歯を補います。被せ物は機能回復を目的とした保険治療と、機能回復と審美性を兼ね揃えた審美治療があり、選択肢で迷われている方も多いはず。
表参道デンタルクリニックは全て保険外診療ですが、保険治療と審美治療で用いられる材料の違いを理解すると、治療の選択時に役立ちます。ぜひ参考にしてみて下さい。
保険適用の被せ物は、銀歯かCAD/CAM冠と呼ばれる白い被せ物が使用され、どちらも治療費が安価で済みます。保険制度自体は優れている一方で、使用できる材料に制限があったり、治療に設けられる時間が短かったりなど、さまざまな問題点があります。
被せ物は歯の機能と、見た目の回復を目的としています。銀歯は見た目が目立ち、むし歯になりやすく、CAD/CAM冠は白い被せ物ですが、強度が弱いなど問題点があり、長期的に見ると保険の被せ物では不十分と言えます。
被せ物を選ぶときは、銀歯、CAD/CAM冠、セラミックの違いをよく比較して検討することをおすすめします。
銀歯は一般の歯科治療でよく用いられる被せ物で、非常に強度が高い素材です。保険が適用するため、1本あたり、3,500円程度と費用が抑えられます。
しかし、臨床では「銀歯を除去したら、むし歯が進行していた」ケースが非常に多いです。金属は熱で膨張し、冷たいと収縮する性質があります。そのため、接着剤と銀歯の間にすき間が生じやすく、そこにむし歯菌が侵入すると被せ物の下でむし歯になります。
また、銀歯に使用される金属は金銀パラジウム合金が使われているため、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。金属アレルギーの症状がなくても、お口の中に金属がある限り、金属イオンが溶け出して蓄積しているので、突然アレルギーを発症することがあります。
銀歯は見えない部分に銀歯を入れる方も多いですが、メリットとデメリットを理解しておきましょう。
保険の白い被せ物はCAD/CAM冠(キャドキャムかん)といい、歯の模型をスキャンしてコンピュータで制御し、プラスチックとセラミックが混ざったハイブリッドセラミックのブロックを機械で削り出したものです。
金属の価格高騰や金属アレルギー問題から、白い被せ物の保険適応範囲が拡大しており、2023年12月の改定により、すべての大臼歯に適用されるようになりました。
以前は、前から6番目の歯(第一大臼歯)について、上下左右の第二大臼歯が残存し、かつ過度な咬合圧がかからない場合に限り保険適用されていましたが、改定によりこの条件が廃止されました。
また、7番目の歯(第二大臼歯)については、金属アレルギーのある患者に限り保険適用されていましたが、改定によりこの制限も廃止されました。
※保険の条件は随時改定されることがありますので、注意が必要です。詳しくは厚生労働省のページを参考にしてください。
厚生労働省 – 医療保険
保険適用のCAD/CAM冠は金属アレルギーの心配がなく、安価で白い歯を入れられることから、選択を考える方も多いです。しかし、CAD/CAM冠にもメリットとデメリットがあります。
デメリットで触れたとおり、CAD/CAM冠は表面が劣化しやすいだけでなく、プラスチックが含まれているため時間経過で変色する可能性があります。後述するセラミックと比べて強度も劣り、被せ物が外れてしまうこともあります。
このことから、CAD/CAM冠をおすすめしない場合もあります。
セラミックは陶器の材料の一つ。セラミックの被せ物のことをセラミッククラウンといいます。セラミッククラウンは透明感があり、さまざまな色調の再現ができます。また、十分な強度があり、かみ合わせといった機能面でも優れています。
セラミックは高額な自費診療ですが、銀歯やCAD/CAM冠と違ってむし歯になりにくく、割れにくいことから、将来的な再治療のリスクが抑えられます。
セラミッククラウンは天然の歯に近い透明感の再現が可能で、色調の調整も自由に調整ができます。
セラミッククラウンは経年劣化せず、変色しません。セラミッククラウンの寿命は、メンテナンスをしっかり行うことで10年以上持ちます。
金属を使用していないため、アレルギーの心配がありません。セラミックは人体に優しく、人工関節などにも使用されています。
セラミッククラウンはプラークが付きにくく、セラミックと歯の間にすき間ができにくい素材です。そのため、むし歯や歯周病になりにくい特性を持っています。
保険が適用しないため、高額な治療になります。また、歯科医院や使用する素材によって金額が異なります。
陶器のお皿と同様に、強い衝撃で割れたり、欠けたりすることがあります。
表参道デンタルクリニックは美容専門歯科。施術する歯科医師は、歯の美容をアメリカで学び、4万本以上の歯を美しくしてきた実績があります。使用するセラミッククラウンには、透明感や色はもちろん、デザインや位置まで全てにこだわりがあります。表参道デンタルクリニックで扱っているセラミッククラウンの紹介をします。
ジルコニアのみでクラウンを制作しており、強度が非常に強いです。オールセラミッククラウンと比較すると、透明感が出しにくく審美性は劣りますが、歯を削る量が少なくて済みます。
最先端の素材、IPS-emaxセラミックを使用しています。強度と審美性を兼ね揃えていながら、天然の歯に近い透明感と色調の再現ができます。
ジルコニアのフレームにセラミックを重ねたものです。強度が強く、セラミックを使用しているため、審美性に優れています。
デザインにこだわったオールセラミッククラウンです。歯の色調の再現はもちろん、お口の中の状態に合わせた形態、歯の凹凸や質感など、きめ細かい作業を加えたものがエステティックデザインオールセラミッククラウンです。
使用する素材はダイヤモンドジルコニアセラミッククラウンと同じです。ジルコニアは加工が難しいとされていますが、色調の再現や形態はもちろん、かむ面の溝を忠実に再現しています。歯の溝は食べ物をかみ砕き、効率良く食べるために必要な役割があります。
金属のフレームにセラミックを重ねたものです。強度が強く、セラミックを使用しているため、変色することがありません。かみ合わせの強い方に向いています。
セラミックは保険適用の対象外となっています。これは、セラミック治療が身体の健康を目的とした治療に含まれないためです。
保険の適用には「身体の健康を目的とした最低限の治療」という条件があります。虫歯や歯周病といった治療であればこの条件に含まれ、保険が適用されます。しかし、セラミック治療は見た目を重視した治療となるため、最低限の治療には含まれないのです。
以上の理由から、セラミックは保険適用の対象外となるのです。
セラミックは高額な治療ですが、しっかりメンテナンスを行っていれば10年以上持つ素材です。審美性はもちろん、銀歯やCAD/CAM冠よりも耐久性があります。セラミックは保険が適用しない自費治療ですが、当医院ではセラミックを低価格で提供しております。
表参道デンタルクリニックでは審美治療を専門としており、お口の状態やスマイルライン、かみ合わせの状態など総合的な診査診断を行い、患者様に適切な治療方法の提案をしています。
無料カウンセリングをお受けいただけます。治療内容や費用などをご説明いたします。気になっていること、不安なことがございましたらお気軽にご相談下さい。
経歴 | |
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2000年 | 日本大学松戸歯学部 卒業 東京医科歯科大学病院 勤務 |
2002年 | 都内某審美歯科医院 勤務 |
2004年 | 赤坂美容クリニック ニューオータニ 歯科診療部長 |
2006年 | 米UCLA歯学部 留学 |
2007年 | 湘南美容外科 審美歯科 部長 責任者 |
2014年 | 表参道デンタルクリニック 院長 |
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